第1回OP国際Iシンポジウム:エディンバラ(2002.8.28-29  英国:エディンバラ大学)

プログラム8月28日(水)
— Pre-Symposium —
9:00 – 12:00 ファミリアライゼーション・ワークショップ
 1.OPIイントロダクション (Elvira Swender, Director, ACTFL Professional Developments)
 2.英語OPIのデモンストレーションと討論(同上)
 (休憩)

 3.日本語OPIのデモンストレーション(1)(鎌田修)
 4.討論 (牧野成一)
(昼食)
— Main Symposium —
13:00 – 13:15 開会の挨拶:
 Ian Astley(エディンバラ大学 アジア研究学部学部長)
 松本・スタート洋子(英国OPI研究会, エディンバラ大学)
 鎌田修(関西OPI研究会, 京都外国語大学)
13:15 – 14:15 OPI ビデオテープの発表(2)と討論 : 足立祐子(関西OPI)
 (ビデオテープを見た後、全員でレーティングを検討します。その後、発表者のレベル判定と
 判定理由などを中心に討論を行い、最後にトレーナーによるレベル判定を発表します。)
14:15 – 15:15 OPI ビデオテープの発表(3)と討論 : 嶋田和子(日本語OPI・関西OPI)
(休憩)
15:45 – 17:45 トレーナー全員によるパネルセッション(1): 「技術と応用」
 ・するべきこと,してはいけないこと:三浦
 ・超級レベルのロールプレイ:齊藤
 ・トリプルパンチのテクニック:渡辺
 ・被験者へのフィードバック:鎌田
 ・主要境界レベルでのレーティングのバラつき:Swender
 <パネリスト>
 鎌田修,齊藤眞理子,Elvira Swender,牧野成一,三浦謙一,山内博之,渡辺素和子

18:30-19:15 親睦会: スコッチウイスキー試飲会
19:30-22:00 親睦会、食事 (会場:St Leonard’s Hall)
8月29日(木)
9:00 – 10:30 研究発表:
 1.OPI日本語学習者発話コーパス構築に向けて
  松本‐スタート洋子(英国OPI)
 2.OPI発話データにおける「テキストの型」―「節」を発達指標とした数量分析―
  奥野由紀子 金澤眞智子 宮瀬真理 山本真知子(関西OPI)
 3.OPIにおける「文」の分析-判定基準の客観化・簡易化に向けて-
  山内博之(トレーナー、関西OPI)
(休憩)
10:50 – 12:20 研究発表:
 4.日本語OPIに見られるストラテジーの使用について
  荻原稚佳子,齊藤眞理子,伊藤とく美(日本語OPI)
 5.OPIにおける“議論”について
  岩崎典子,渡辺素和子(米国OPI)
 6.中級・上級・超級学習者の使用語彙の分析
  桜井恵子, 斎藤麻子, 菊竹恭子, 稲熊美保, 呉智恵(韓国OPI)
(昼食)
13:30 – 15:30 トレーナー全員によるパネルセッション(2):「理論と解釈」
 ・マニュアルとガイドラインの解釈:牧野
 ・新旧ガイドラインの違い:山内
 ・超級レベルの:渡辺,齊藤
 ・中級のための超級への,初級のための上級への突き上げ:牧野
 <パネリスト>
 鎌田修,齊藤眞理子,Elvira Swender,牧野成一,三浦謙一,山内博之, 渡辺素和子

休憩とエンタテーメント(ケルティックハープ生演奏 by Sophie Askew)
16:00 – 17:00 参加者全員による質疑応答
17:00 – 17:30 まとめと閉会の挨拶: 鎌田,松本・スタート
報告1「エジンバラ・シンポジウム」(全体についての報告)  萬力津絵まだ8月だというのに夜は寒いくらいのエジンバラ。そこで、8月28日と29日の両日にわたり非常に内容の濃い、充実したOPIのシンポジウムが開かれました。
 エジンバラ大学の松本先生の笑顔に迎えられてシンポジウム・パケットをいただくと、中にはレジュメだけでなく、なんとメモパッドやボールペンが! その上、エジンバラの観光案内や地図、多分松本先生がお作りになったであろう近くのレストランガイドまで入っていて、至れり尽くせり! 松本先生の細やかな心配りが嬉しいスタートとなりました。
 さて、会場に入って何よりもまず驚いたのが、90名以上いる参加者のうち、日本からの参加は三分の一程度で、残りは世界各国で教えていらっしゃる方々であったということ。日本語教師って世界各地で活躍しているんだ。日本語学習者も世界中にいるんだ。日本語ってグローバルな言葉なんだ! 日本語ってスゴイ! 知識としては学習者の広がりというものを理解していたつもりでしたが、実際こうして各地から集結なさった先生方を目の当たりにすると、日本語の可能性、そして教師としての責任などについて考えさせられました。
 初日の午前中はプレ・シンポジウムとして、ACTFL本部のSwenderさんによるファミリアライゼーション。会場はすでに白熱した雰囲気に包まれ、寒いはずのエジンバラもここだけは「熱く」なっておりました。引き続き午後の部も静かに燃え上がります。前半は、ビデオによるレーティング。東京の定例会でもビデオを使ってみたらおもしろいかも! 誰がそのテープを提出するのか、会場設備は整っているかなど、基本的な問題はあるものの、機会があったら是非やってみたい試みだと思いました。後半は、トレーナーによるパネル・セッション。あまりに濃い内容のため頭は飽和状態でしたが、あとに控えているイベントはスコッチウイスキーの試飲会。残念ながら私は全然飲めなくて味は楽しめなかったのですが、とても楽しくわかりやすい説明を伺い、ちょっとウイスキー通になることができました。いい気分になったところで、会場を移しての親睦会。重厚な雰囲気のダイニングでいただくお料理には「イギリスの料理がまずいなんて誰が言ったの?」と誰もが思ったはず。中世の貴族になった気分でいただきました。
 二日目の午前は非常に興味深い研究発表、午後はトレーナーによるパネルセッションが行われ、どれも「これを聞いただけでも、遠路はるばる来た甲斐があった」とうならせるものばかり。再度飽和状態になった頭と体にケルティックハープの音がとても心地よく染みわたったのでした。最後の質疑応答では、これだけは伝えたい!これだけは聞きたい!という情熱ほとばしり、時間がいくらあっても足りない状態。最後にJ-OPI-Europ発足の報告が松本先生からあり、無事二日間のスケジュールを終了したのです。
 その後のこと? それはいわずと知れたこと。興奮冷めやらぬ頭を冷やすために、夜の街へとみんな消えていったのでした。
 たっぷり勉強できて、食事も楽しめ、その上、ウイスキーやハープのお楽しみもあり、大変充実した二日間でした。ここまでの会にするには松本先生のご尽力、大変なものがあったと思います。すべてに大変満足できたシンポジウムでした。ありがとうございました。
報告2「トレーナー全員によるパネルセッション」  遠藤藍子 シンポジウムの目玉―6人のトレーナーが一堂に介してのパネルセッションは、両日共中身が濃く、かつ和気藹々と自由に話し合う雰囲気に充ち、終了時間が惜しまれる程盛り上がった。その全容をお伝えすることはとても叶わないが、かいつまんでのご紹介をさせていただく。なお、筆者は敬語使用面では「超級」と自認しているが、繁雑さを避けるため敢えて敬語不使用で御報告いたすことをお許し願いたい。
第一日目:テーマ「技術と応用」
 トップバッターの三浦謙一氏は「するべきこと・してはいけないこと」の題で、つい忘れがちなdos、犯しがちなdon’tsを表にまとめて発表し、テスターの意識をリフレッシュさせた。
 齋藤眞理子氏の「超級レベルのロールプレイ」では、まず超級向けのロールプレイ・カードの日本語版と英語版ではタスクにかなりの違いがあることをカードを対照させて明らかにした。次いで、和文のカードには「上司に禁煙を進言する」のような、日本社会に馴染んだ被験者ほど抵抗を覚えそうなタスクが含まれていること等を指摘。また、1つの状況で被験者のロールを変えずに効率よく敬体と常体を抽出する場面展開例も複数紹介された
 次の渡辺素和子氏の「トリプルパンチのテクニック」では、超級だけでなく上級でも、3段階に分けて徐々に叙述引き出す手法としてトリプルパンチの概念が有効であることが具体的な質問例を加えながら示された。また、いわゆる超級のトリプルパンチについては、仮説を引き出すための「もし~たらどうですか」の問が往々にして一文で答えられてしまって空振りに終わる理由と、その具体的な対処法等の紹介があった。
 ラストバッターの鎌田修氏は「被験者へのフィードバック」の題で、京都外国語大学で使用されているフィードバック・シート例等を提示しながら、被験者へのフィードバックのあり方は、今後さらに探求していく必要性を訴え、課題として一同に託した。
 以上のトレーナーの発表に加え、当初2日目のセッションに参加予定だったACTFL ディレクター、Swender氏がスケジュールの都合で急遽参加。「主要境界レベルでのレーティングのバラツキ」の題で判定の心構えを語った。
 初日の最後は、フィードバックへの被験者の反応はどうか、被験者にテスト・テープを渡すことの是非、テストのスクリプトを作る際に非言語要素の扱い方、その他種々のトピックで、壇上・フロアが一体となって質疑応答、コメント、助言がなされ、有益な意見交換の場となった。
第二日目:テーマ「理論と解釈」
 トップの牧野成一氏は「マニュアルとガイドラインの解釈」と題して、氏独自のマニュアルの読み込みと論点を披露。まず、主要境界線を越えて隣接するレベルの判定を確実にする為に、主要境界線を1つ飛び越えたレベルへの突き上げ実施を提唱。「初級-上」か「中級-下」かを見極めるのに上級への突き上げを行う、というのがその例である。次に、超級のロールプレイでは話法のチェックをするべきだと主張。第三は、目の敵にされがちないわゆるオハコの話の扱いについてで、超級話者に限っては専門についてどれだけ話せるかが試せるし、被験者に心理的な安心感をもたらす、としてその効用をと主張。続くトピックはロールプレイ。超級では最低2つのロールプレイが必要であること、文化と抱き合わせた形でのロールプレイの実施の検討が望まれること、日本語を日本人だけのものでなく共通語化していくことを考え、テスターのロールは日本人に固定しないこと、の3点を主張。最後に、OPIの日本語教育への波及効果に言及し、コース・ゴールの設定が可能になる、教室内で突き上げのテクニックを応用して学習者に深く話させるようにもっていける等の例をあげた。
 以上の氏の発言を受け、日本語は間接話法の文法処理よりも場面処理や語彙選択の面で直接話法の引用の方が難問であるという指摘や、文化面の評価方法、テスターに求められる演技力、助け船の出し方等、ロールプレイを中心にフロアと壇上の間の質疑応答・意見交換が活発に行われた。
 次の山内博之氏は「新旧ガイドラインの違いについて」の題で、「新ガイドラインの上級-下」と「旧ガイドラインの上級」の記述を丁寧に比較対照しながら、「新ガイドラインの上級-下」には「旧ガイドラインの上級」よりも否定的記述が多く、ややもするとレベルが低く感じられること、それが「中級-上」との区別をつけにくくしている一因であること等を指摘。
 なお、それに続く質疑応答では、新旧のガイドラインで、上級の下位レベルがお互いにどう対応しているかについては、トレーナー間に見解の不一致が見られた。
 最後に、齋藤、渡辺両氏が共同で「超級レベルの判定」を発表。齋藤氏はマニュアルに沿って超級レベルの規定内容を確認した後、テスターが判定に戸惑うケースとして、タスク面等では超級に達していても、何か感じが悪い、話が回りくどい、意見が借り物に終始する等の例を紹介。渡辺氏は、マニュアルにある超級を規定している用語、例えば「パターン化された基本構文について誤りがない」という場合の「基本構文」や「パターン化」等の内容がどう規定されるのか、裏付けや社会的適切さはどう測るべきか、文化を測る基準は何か等、超級に関わる種々の論点(問題点)を提示。さらにロールプレイの設定 の甘さも指摘した。
 最終の質疑応答コーナーでは、敬体(フォーマル)・常体(インフォーマル)の扱いをめぐって熱い論議が交わされた。この敬体・常体の問題は、日本語の特殊事情を反映したものであるが、今後マニュアルにこうしたlanguage specificなものを取り込んでいけるかどうかは今のところ明らかではない。が、これは発話抽出の手続き、レベル判定、双方に関わる重要課題であることから、トレーナー間の見解を早急に統一し、覚書の形ででも文書化しておく必要性が叫ばれた。今後の進展が注目される。
 以上、駆け足での紹介であったが、参加されなかった方々に僅かでも会場の雰囲気を感じていただけたら幸いである。
報告3「研究発表に関する報告」  水本光美 シンポジウム第2日目午前中には、英国、米国、韓国の諸外国をはじめ、東京や関西から、合計6組のOPI研究会代表者による研究発表が行われた。

 まず最初に、主催元であるエジンバラ大学の松本-スタート氏により、『OPI日本語学習者発話コーパス構築に向けて』と題し、OPIコーパスの特徴と電子化発話コーパス設計上の理論的実践的問題点を、ディスコース分析やコーパス言語学など様々な方面より考察しつつ、OPI日本語学習者発話コーパス構築に向けて、その可能性が検討された。

 後の5組のうち3組はOPIの会話分析による研究で、関西OPIグループ(奥野、金澤、宮瀬、山本)による『OPI発話データにおける「テキストの型」―「節」を発達指標とした数量分析』では、初級、中級の学習者が会話能力を上達させる過程で、発話の中で使用される節や複文節率が増加してゆけば、OPIの上位判定に正比例するとの調査分析結果が報告された。東京からの日本語OPI研究会ガイドライン班(荻原、伊藤、齊藤)による、『日本語OPIに見られるストラテジーの使用について』は、母語話者を含めた初級から超級までのOPIデータを、大きく、A.コミュニケーション・ストラテジー(下位分類5種:言語能力の不備や、発話プロセスにおいて生じた困難を補うため)とB. コミュニケーション・スキル(下位分類5種:より円滑で自然な意図伝達のため)の2タイプのストラテジーに分け、下位分類で合計全10種のストラテジーについて、その使用特徴を探った。また、韓国OPI(桜井、斎藤、菊竹、稲熊、呉)グループによる発表『中級・上級・超級学習者の使用語彙の分析』では、日本語能力試験4級から1級までの語彙出題基準とOPIの各レベルでの使用語彙との関連性について調査し、中級から上級のレベルでは2級抽象的漢語が増え始めることを報告、上級話者に上がるためには、2級の漢語語彙数を増やすことが鍵であると分析した。

 残る2組の発表のうち、まず、山内トレーナーによる発表は、『OPIにおける「文」の分析ー判定基準の客観化・簡易化に向けてー』というテーマで論じ、中級から超級までのレベルを決定する可能性のある形態素(i.e., 「あの(連体詞)、あのー(フィラー)」などは中級以上、「だ(助動詞)、よ(終助詞)」は上級以上、「こう(副詞)、(っ)ていう(複合格助詞)」などは超級以上)を提示した。また、米国の岩崎氏と渡辺トレーナーによる発表『OPIにおける”議論”について』は、グループディスカッションにおける日本人学生とアメリカ人学生の意見叙述の仕方について比較した上で、議論構成は日本的でも欧米的でも、日本人が納得いく議論なら「うまく構成されたもの」として認め、将来的には、「国際社会で運用する日本人にも日本語非母語話者にも分かりやすい意見明示の仕方」の方を高く評価すべきか検討してはどうかという提案がなされた。

 以上のように、どの発表も我々OPIに関わる日本語教育関係者にとっては興味深い内容の濃い発表で、会場からは、それぞれの発表に対して積極的なコメントや質問などが出され、大変有意義な議論が展開した。
報告4「エディンバラOPIシンポジウムに参加して」  奥村圭子(ヨーロッパ日本語教師会) 2002年8月28、29両日にエディンバラ国際フェスティバルで賑わうスコットランドの首都にあるエディンバラ大学で、日本とアメリカからACTFLの役員一名、日本語のOPIトレーナーとして活躍なさっている先生方6名を迎えて、エディンバラOPIシンポジウムが開催されました。欧州では初めての日本語OPI集会でしたが、世界各地からテスター、テスターの卵、OPIに興味を持つ方の計83名が参加し、日本語OPI十周年記念集会に次ぐ規模で行われました。OPIに魅了されてかれこれ5、6年のテスター卵組の私も、自分のインタビュー技術の向上と日頃の日本語教育へのOPI利用のヒントを得たい、という願いで参加致しました。
 OPIトレーニングを受けていない参加者が4分の1を占めていたため、1日目はOPIの紹介、トレーナーによる英語と日本語でのOPIデモンストレーションを中心にしたファミリアライゼーション・ワークショップで始まりました。目の前で実際に繰り広げられる発話に注意しながら、インタビューの構成の仕方、同じレベルでいかに話題を豊富にしていくのか、一つの話題の中でいかにらせん状にレベルを上げて繋げていくのかを示唆する、聞き上手のスムーズなインタビューに思わず見入ってしまいました。続いて午後前半は、ビデオに撮られた二つのインタビュー発表をもとに、参加者全員で判定を試みました。判定基準に照らし合わせながら、自分なりの判定を周りの方とも比較し、インタビューした方の質問の意図やご意見を具体的に聞けたのは、非常に有意義でした。こういった活動を実際に地域でやっていくことが、これからOPIテスター資格取得を考える私たちには必要だと痛感しました。
 後半は、アメリカと日本で活躍中のOPIトレーナー6名とACTFLの役員であるSwender氏が一堂に会してのパネル・セッションで、テーマは「技術と応用」で、色々な側面からインタビューで活かせる技術や注意すべき点が数多く紹介されたあと、フロアも共に質疑応答となり、活発な意見交換がされました。
 さて2日目は、OPIで得たデータを使った研究が6組によって発表されました。日本語学習者のOPIコーパス構築に向けてその可能性を探るもの、OPIデータを会話分析したもの、OPIにおける文の分析をもとにしたレベル決定に役立つ形態素の研究、OPIにおける議論に着目したものが発表され、OPIで得られたデータをもとにした第二言語習得を中心とした日本語教育研究の多方面に渡る可能性が認識できました。
 午後は、1日目に続き、日本語OPIトレーナー6名によるパネル・セッションでしたが、超級、上級、中級、初級の主要レベルの境界線と各主要レベルの下位レベルの境界線は大きく違うことや、隣接レベルの判定のためにレベルを一つ超えた突き上げも実施可能であることが提唱されたあと、参加者から出ていたロールプレイや文化についてなどのさまざまな質問に答える形で、後半はトレーナーの方々間でも質疑応答をしながら、非常に中身の濃い討議が展開されました。学習目標の設定や授業内での突き上げといった教室活動へのOPIの応用の提案も非常に参考になりました。
 今回、地域を越えて、OPIのトレーナーとテスターの方々のみならず、テスターの卵やOPIに興味を持つ方も共に会することによって、このシンポジウムはOPIネットワーク作りの場となったと言えるでしょう。また今までの研修会などでテーマとされていたことでも新鮮な眼で再確認したり、それから発展させて新しい疑問を討議をすることができ、参加者一人一人が、教える現場やOPIインタビューに加える新しいエッセンスを持ち帰ることができたシンポジウムであったと確信しています。
 参加者の申し込みなどの事務手続きに始まり、2日間の内容豊かなOPIの勉強スケジュールに加えて、1日目のスコッチ・ウイスキーの試飲会や雰囲気の満点の夕食会、そして3日目のハイランドへの日帰り旅行を企画、調整、準備してくださったエディンバラ大学の松本・スタートさん、黒川さん、笹森さんに心より感謝いたします。