日本語OPI研究会とは

1.日本語OPI研究会とは

当会は1991年に発足した「ACTFL-OPIの会」を前身に、1993年「日本語OPI研究会」を正式名称として始まりました。

現在、毎年3月、7月、12月に例会を開催しています。また、講演会やシンポジウムなども行うことがあります。1993年からは「OPI技術の維持・向上」、「OPIの普及」、「会員相互の親睦」を目的とし活動を継続しています。また、OPI関連分野での研究プロジェクトの助成も行っています。2023年には当会主催でACTFL-OPIワークショップを行うことができ、ACTFLとの関係を保ちつつ、最新の情報が得られるように努めています。

2.研究会の活動・入会のお誘い  

日本語OPI研究会は、ACTFL-OPIテスター(日本語)のワークショップ修了者なら、テスター資格の有無にかかわらず、どなたでも入会できます。約100名を超える会員がおり、OPI技術の維持・向上や、OPIに関連した研究、OPIの教育面への応用研究を目的に活動などを行っています。OPIテストの方法や判定について、会員同士で勉強しあう場でもあります。

  年3回の定例会では、OPIについての勉強会や、会員による研究発表が行われており、研究プロジェクトには助成もあります。また、ACTFLファシリテーターや、会員の関心の高い分野の講師による講演会も開催されています。会員間の交流を活性化するための企画や、懇親会もあり、親睦の場ともなっています。年2回、ニューズレターを発行し、定例会の内容を詳細にお知らせしています。中にはACTFL関連情報や、更新に関する情報などもあります。


 本研究会では職場や年齢・立場などに関わらず、特に日本語の口頭能力評価に関心がある会員が集まり、定例会での勉強会等を通して定期的に研鑚を積んでいます。また、様々な立場の会員が互いに協力し合い、研究会の運営を続けてきました。


 皆さんも日本語OPI研究会に入会して、一緒に活動をしてみませんか?

入会資格: ACTFL-OPIテスター(日本語)のワークショップ修了者

詳細は会則をご覧ください。

日本語OPI研究会会則:日本語OPI研究会会則 | 日本語OPI研究会

入会お申込み:入会お申込み | 日本語OPI研究会

お問い合わせ:お問い合わせ | 日本語OPI研究会

2024年9月14日 

研究会設立の経緯やこれまでの活動の変遷について

1.設立の経緯

ACTFL-OPIは、1990年3月ACTFL(全米外国語教育協会)が(株)アルクの協力を得てワークショップを開催することにより、初めて日本に紹介された。東京で行われた第1回ワークショップには、牧野成一教授(プリンストン大学名誉教授)とキヨ・ヤマダ・スチーブンソン氏(元Language School OTE/LTD/ESA)がトレーナーとして招かれ、日本各地から25名が参加している。話し言葉の評価をどのように効果的に行えばいいのか、現場でいろいろな新しい試みを模索していた日本語教師にとって、ACTFLが作成した能力基準とそれに基づく会話能力テストであるACTFL-OPIは新鮮な刺激として大きなインパクトを与えた。

 1991年8月には国内で資格を取得したテスターが中心となって、テスターの研鑚の場として「日本語OPI研究会」の前身である「ACTFL-OPIの会」を発足させた。当初からテストの仕方やレベル判定についての疑問を話し合う面と、テスター資格を仕事に結びつける検討を行う面を持つ集まりであったが、1993年には正式に会則を整備し、「OPI技術の維持・向上」、「OPIの普及」、「会員相互の親睦」を目的とした「日本語OPI研究会」として、積極的な活動を始めた。

2.活動の変遷

設立当初の日本語OPI研究会では「ACTFL-OPI試験官養成用マニュアル」の翻訳、テストに使用する「ロールプレイカード」の作成、OPIテストにおける学習者の言語分析、OPI関連分野での研究論文執筆などが研究会のプロジェクトとして行われた。1999年から音源を用いた判定の訓練が開始され、トレーナーにも参加していただく形で毎回の定例会で行うことが定着し、2023年までOPIトレーナーにインタビューの仕方や判定などについて教えていただく機会を得てきた。2024年度からは会員間のディスカッション形式の勉強会やファシリテーターの講演会などを通してテスター技術の向上を目的とした研鑽を続けていくこととなった。

講演会のテーマは、「文化基準はありえるか」「段落再考」といったOPIにかかわるテーマやACTFLの新しいガイドラインについて、また、ACTFL-OPI以外の日本語口頭表現測定に関わることや発展的な内容等、様々な内容で行われている。

 研究会活動は、OPIの普及と共に広がりを見せ、2000年には、韓国OPI研究会や関西OPI研究会(現日本語プロフィシェンシー研究学会)の協力を得て、熱海において約100名の参加者による「日本語OPI10周年記念フォーラム」を開催した。さらに上記2つの研究会に加えて九州OPI研究会(現九州プロフィシェンシー研究会)や米国や欧州との交流も広がり、2002年から2019年までの間に12回の「OPI国際シンポジウム」が開催された。

 2010年には「日本語OPI研究会20記念論文集・報告書」も出版・公開され、牧野成一氏(プリンストン大学名誉教授)「これから20年後のOPIのあるべき姿」をはじめとした歴代のトレーナーからの寄稿論文、「日本語OPI研究会 20年のあゆみ」、プロジェクト班の実施報告、20周年記念の投稿論文などがまとめられた。

2022年には「日本語 OPI 研究会 主催 公開シンポジウム」をオンラインで開催し、日本、欧州、米国、アジア圏から200名を超える多くの参加者が集まった。また、2023年には日本語OPI研究会主催で、ACTFL-OPIのワークショップを行った。

2024年9月14日